生活習慣病について
生活習慣病とは、かつて成人病と呼ばれていた、乱れた生活習慣により悪化する病気の総称です。
生活習慣病=
・高血圧症
・脂質異常症(高コレステロール血症、高脂血症)
・糖尿病・耐糖能異常
・高尿酸血症・痛風
など。
(生活習慣とは関係なく、遺伝などによってこのような病気になる方もいらっしゃいます)
それらに
・喫煙
・運動不足
・肥満
などが重なることで、さらに生活習慣病が悪化し、動脈硬化が進行します。
結果、次の様な病気を引き起こします。
・狭心症(心臓の血管が細くなり、胸痛や息切れが起きる)
・心筋梗塞(心臓の血管が詰まり、心臓の一部が壊死して動きが悪くなる)
・心不全(心臓の働きが悪くなり、息切れやむくみがでる)
・脳梗塞(脳の血管が詰まり、半身麻痺など体の一部が動かなくなったり、しびれが残ったりする)
・慢性腎臓病(特効薬がないため徐々に悪くなることがあり、進行すると透析や移植が必要になることも)
・下肢閉塞性動脈硬化症(足の血管の狭窄や詰まりのせいで、歩くと足が痛くなる。進行すると足が壊死してしまうことも)
どれも命に関わったり、生活の質を落としかねない病気です。
症状のないことが多い生活習慣病ですが、放置しておくと、将来自分が思い描いていた自分ではなくなってしまう可能性があるのです。
当院の治療方針
医学的な根拠に基づいた生活習慣の指導をいたします。
各疾患についてガイドラインなど目標の数値が決められています。
患者さんの状態に合わせ、ガイドラインも参考にし、個人個人目標を設定します。
実際の診療イメージを記載します。
【軽症】
1-3カ月ほど生活習慣の改善を試み、診察や採血で結果を確認します。改善していればその生活を継続しながら経過観察。改善がなければお薬の処方を開始し適宜採血等で効果をみます。
【中等症】
患者さんのご意向を伺いながら、生活習慣の改善で経過をみるか、すぐにお薬を始めるか検討します。1-2か月後に診察・採血等で効果を確認し、その後も定期的に採血等でお薬の調整をしていきます。
【重症】
すぐにお薬を開始します。もちろん患者さん自身の生活改善は必要不可欠です。また、専門医や高度な医療機関での治療が必要な場合には、適切な医療機関をご紹介し、紹介病院と十分な連携を取りながら、治療をすすめていきます。
●お薬を一度始めると、やめられないのでは?とよく質問をいただきます。
病気によってはやめられないことも多々ありますが、糖質を適切な量に減らしたり、毎日のウォーキングを始めるなど、生活習慣を変えることで、病気も改善し、お薬をやめられることがあります。
一方で、足腰が悪く運動ができない方やお仕事の都合でどうしてもこれ以上生活を変えられない方などについては、積極的にお薬を導入す場合もあります。
検診の異常、目をつぶらずに、一度当院へご相談ください。